大阪市立大学の歴史
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172Ⅶ 21世紀を迎えて奮闘する大阪市立大学学栄誉教授、シカゴ大学名誉教授)、2012(平成24)年ノーベル生理学・医学賞を受賞した山中伸弥氏(京都大学iPS細胞研究所所長・教授、グラッドストーン研究所上席研究員兼務)である。2名には大阪市立大学特別名誉教授の称号を贈った。 現役の大阪市立大学生もノーベル賞受賞者の先輩に負けじと輝いている。例えば、2007(平成19)年度より「現代GP(現代的教育ニーズ取組支援プログラム)」に「インタラクティブ型キャリア教育」が採択された商学部では、商学部専門科目「プロジェクトゼミナール」での成果を、オープンキャンパスでの学部企画の検討と位置付け、毎年興味深い企画内容で受験生ら参加者を楽しませている。文学部では、文学部50周年記念事業の一環として2003(平成15)年2月に発足した「教育促進支援機構」を核に、8月のオープンキャンパスへの参加や卒論セミナーの企画、運営など熱心に活動している。生活科学部では、2005(平成17)年度の前出の現代GPに「QOLプロモーター育成による地域活性化」というプログラムが採択され、「QOLプロモーター育成」を履修した学生らが積極的に地域に入り込んで活性化に取り組んでいる。医学部では、一部の学生たちが他大学の学生らと医学の臨床コミュニケーションのためのロールプレーイングのワークショップ勉強会を自主的に開催している。毎年冬に開催されている旧三商大ゼミ討論会は70回を数えている。 大阪市立大学のクラブ、サークルは、近隣大学と比較しても多数の、多様な活動を展開している。それだけではなく他大学と構成する学生連盟などの組織では中心的な役割を担って関西のクラブ、サークル界をリードしている。2つの学園祭(春のふたば祭、秋の銀杏祭)では、かつて過激派学生が堂々と催しを行い勧誘していたが、今日ではそうした活動も一掃され、関西において屈指の模擬店出店を誇るまでになってにぎわっている。 大阪市立大学生はますます生き生きと活動している。これからも、大阪市立大学生が社会に対する鋭敏な感覚と豊かな感性を磨きつつ、元気で明るく活躍できるように見守り続ける必要があろう。

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