大阪市立大学の歴史
181/220

167 21世紀を迎えて奮闘する大阪市立大学 Ⅶり除く、である。具体的には、これまでに、原則4に基づき、論文発表(西垣順子〔大学教育研究センター教授〕「2016年度実施学士課程上級生調査からみる女子学生の教育ニーズ:調査結果の男女差に基づく検討」(『大阪市立大学大学教育』第16巻第1号、2018年10月、1-7頁))を、原則9に基づき「いのちを守る都市づくり『コミュニティ防災フォーラム2019』」(都市防災教育研究センター(CERD)主催、2019年2月16日)、「サロン ド スポルト 第6回 トップアスリートのまなざし」(都市健康・スポーツ研究センター主催、2019年12月12日)などを行った。大阪市立大学の学内環境はどのように整備されてきたのか 第1に、2013(平成25)年12月に学内で「自転車問題等検討会」が設置されて議論された。通学や学内移動の自転車の増加で所定のスペースでは収容できず大学構内の景観を損ねることになったり、無登録の自転車の増加やスピードを落とさないで歩行者の間をすり抜けるような危険運転、日没後に無燈火で走る自転車、一方通行を逆走するバイクなどが現れ、規範意識とモラルの低下が疑われた。 そこで、2014(平成26)年3月、安心・安全で快適なキャンパス作りへの提言として、学生・教職員に対し、通学通勤用自転車のみ登録を認め、かつ駐輪場の利用を認めること、自転車利用者は登録料を支払うこと、キャンパス内の自転車走行は原則禁止で、自転車の学内押し歩き利用は認めることとされた。人と自転車の共存を図ろうとしている。 第2に、2011(平成23)年3月、学術情報総合センターの新しいサービスが始められた。5階に新しい学習空間の「ラーニングコモンズ」を設置して学生らのActive Learningをサポートしている。学情センターの中であるものの、ここでは学生らが熱心に意見交換している。 また、2017(平成29)年10月、学術情報総合センター1階東入口を入って右側に「ツクルマ」という、開催する様々なイベントを通し「学部・領域横断の人的交流と知的交流を生み出す空間」を設けた。ホワイトボードや5種類の什器を自在に組み合わせ、学生や教職員等の様々なシーンにはまる「間」として活用されている。大変ユニークな空間である。

元のページ  ../index.html#181

このブックを見る