大阪市立大学の歴史
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165 21世紀を迎えて奮闘する大阪市立大学 Ⅶ立した英語話者)を目標に据えるとともに、2年次以上の学生を対象に提供されるACE(改定)はB2以上を到達目標とされた。 その後、大阪市立大学の業務委託をとりまく情勢の変化、並びに2016(平成28)年6月に文部科学省より各大学へ示された、請負契約等に関する留意点等をふまえて、2017(平成29)年3月に、教員の外部委託は行わずに現専任・特任教員、新規採用専任・特任教員、非常勤教員によるセメスター制で提供するとし、グローバルマインドと視野をもった「自律した学修者」の育成を目標とすることになった。 具体的には、CEFRに準拠したCan–doリストをもとに、言語は学ぶだけのものではなく、使うものであるという考え方を反映した言語活動を充実させた授業を実施することになった。1年生、2年生ともに25名~30名程度の習熟度別クラス編成として、必修科目は1年生でFreshman English(FE)4時間、2年生でSophomore English(SE)2時間で合計6時間を提供し、学修者に「自律的学修」を習慣化するために、ICT教材、および、言語活動を実践できるEnglish Caféを授業時間外の学修の場として積極的に提供することにしたのである。 第4に、2015(平成27)年度から副専攻制度(グローバル・コミュニケーション:Global Communication副専攻、コミュニティ再生:Community Regeneration副専攻、人権:Human Rights副専攻)を整備して、主専攻(それぞれの学部・学科で修める学位)に加え、さらに広く、深く、自発的な学修をすすめたいと考える意欲的な学生に応えようとしている。大阪市立大学の国際化はどのように進んだのか 国際化戦略本部、国際センターのもとで、上述の英語教育と連動する形で、グローバル人材の育成が図られている。まず、認定留学制度が導入された。 大阪市立大学には、在籍を「留学」と扱って留学中の単位認定および在学年数・修業年数への参入を可能とし、相手大学との授業料相互免除を原則とするという交換留学先の大学は少ない。そこで、欧米圏を中心に11カ国61大学と協定を持ち、横浜市立大学ほか日本国内39大学と連携実績がある日本スタディ・アブロード・ファンデーション(JSAF)とパートナーシップを締結し、JSAFの海外パートナー校の中から、用件基準(大学レベル、語学力要件、成績要件、留

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