大阪市立大学の歴史
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112Ⅴ 諸困難のなかで進められた総合大学としての本格的な整備なかったと言われた。その過程で、内部における主導権は、「全共闘」、ノンセクト・ラジカルから、民学同左派のグループへ、さらに中核・社学同赤軍派へと移行しながらますます過激化していった。その後世間を驚愕させた赤軍派による「よど号」ハイジャック事件、連合赤軍による浅間山荘事件には本学出身者が関わっていた。 大学側は、7月9日大学問題特別委員会が「大阪市立大学改革案要綱」(7.3改革案)を提案した。以下がその中心的な内容である。第1部 大学の理念第3章 大学の構成員とその地位大学は教員、学生、職員によって構成される。そしてこれら3者はともに大学の使命を分担している。したがって大学の使命の達成には、これら3者の協力がぜひとも必要であり、またその協力においては、教員、学生、職員がそれぞれ自主的かつ積極的に行動する主体であることを前提とする。この意味でこれら3者は対等である。A 教員…教員は大学における『責任者』である。B 学生…学生は被教育者であると同時に、教員のおこなう研究と教育に対する「批判者」でもある。そして学生はとくにこの批判を通じて大学の発展に寄与する。C 職員…職員の大学における地位は、教員にとっても学生にとってもひとしく「協力者」である。第2部 大学改革の基本的方向第1章 構成員の参加下記の事項について、大学の各決議機関はその審議に先立って学生自治組織(当該決議機関と対応するところの学生自治組織)の正式の代表と十分な合議をおこない、しかる後それぞれの機関で審議、決定する。Ⅰ)カリキュラムの編成、Ⅱ)履修に関する諸規定の制定・改廃、Ⅲ)教育・学習施設の建設・利用、Ⅳ)学生の福利・厚生施設の建設・利用・運営、Ⅴ)学費の改訂、Ⅵ)学生参加

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