| 光を用いた結晶の中の素励起状態の研究 | |
|---|---|
|
光は古代より人間の活動と深く関わってきました。太陽光や稲妻、人魂など自然の脅威でもあった光も、現代では人間の英知により考案された装置で制御されて、レーザー光、スクイーズド光など自然界には存在しなかった光も手に入るようになりました。また、天然にあった鉱物結晶の研究から出発して、今ではコンピューターで原子一個の大きさにまでサイズや並び方を制御した人工結晶も作成できるようになりました。 一見単純に原子が並んだだけで無味乾燥に見える結晶も、光を当てて励起すると色々な状態変化(素励起状態)が生じます。これらは非常に速く動き回り、 |
電気を運んだり、結晶原子の繋がりを歪めたり、何処かへ穴を掘って隠れたり、しばらくして突然光ったりします。また素励起状態が沢山集まると、まるで水蒸気から水滴になるように集団となって新しい相を作ったりします。結晶の成り立ちと結晶中の素励起状態、そこには星空を見上げて感じる宇宙の大きさと変わらないスケールの、未知の魅力ある空間を感じます。 私たちは、半導体結晶と光をそれぞれ制御して、この様な結晶中の光励起による素励起状態及びその集団の挙動を研究しています。 (唐沢 力 教授)
|
![]() |
三野 弘文(大学院後期博士課程 数物系専攻) | ![]() |
| 私は学部で学ぶ中からとくに半導体物理に興味を持ち、実際に身をもって研究したいという希望から、大学院に進学し光物性研究室で研究しています。現在行っている研究は、強いレーザー光を半導体結晶に当てて、高いエネルギーを持つ電子状態(励起状態)をたくさん生成し、それらの集団運動や、非線形な発光現象等を明らかにすることです。このとき用いている超高速流しカメラは、1秒の1兆分の1という短い時間域で起こる出来事を写真にとらえることができる装置で、非常に高速に起こる光と結晶系のエネルギーのやりとりを人間の目で追うことができます。結晶の中のミクロな世界での未知な現象を明らかにしていく研究はとてもやりがいがあります。 |
|
宇宙を作っている物質や生命の成り立ちとその仕組みを探求する「理学」は、自然科学の基礎部分を担う重要な学術分野です。学問としての自然科学は奥深く、今後ますます発展する可能性を秘めた魅力溢れる分野といえます。それは、まさに自然との対話であり、未知への挑戦、「夢とロマンに満ちた学問」といえます。 科学技術の進展を支えているのは、自然科学の理論や法則です。自然科学の新しい研究成果は、技術の進歩を促進し、新たな科学技術の開発は、基礎科学の進歩を促進します。加速度的に進化し続ける現在、自然科学の研究領域を拓く役割を担う「理学」は、科学技術の世界において、ますますその存在価値を高めています。 |
1949年(昭和24)に理工学部としてスタートし、1959年(昭和34)に理学部として独立した本学部は、全国で最も早く大学院が設立された学部のひとつです。当初から国際的にも水準の高い研究を続けており、全国から集まった優秀な教授陣によってハイレベルの授業が行われ、多くの優れた人材を世に送り出して来ました。各研究室では学生や大学院生の個性豊かなアイデアを積極的に取り入れ、自由な学風のもと、厳しいながらも学問の楽しさを充分に感じられる研究が意欲的に進められています。 |
| 現代数学における基礎概念の修得に重点をおき、4年間を通じて一貫した数学教育を行います。自然科学の基礎となる学習や研究だけでなく、自由な発想をもととした理論構築を行います。 | 無機化学、分析化学、物理化学、有機化学の各分野で、分子や原子が作るミクロ世界の構造と変化を探究したり、新しい機能の創生を目指して、活発な研究を行います。 |
| 自然界を支配する基本的な法則を、理論・実験の両面から研究します。一貫したカリキュラムにより、古典物理の基礎から現代物理に至る専門知識と研究方法を学習します。 | 10研究室で、蛋白質や核酸などの分子レベルから、高等動植物の分類・生態学などの地球レベルまで、「生命」の解明を目指す多様なアプローチを進めています。 |
| 量子物性学、超機能物質学、分子設計学、分子変換学、生体物質学、電子物性学の各研究室で、新しい機能をもった物質を創造するための研究をします。 | 地殻を中心とする固体地球の総合的理解を目指し、鉱物から地球までの広汎な対象について、スケールの大きな基礎的・応用的な研究教育をします。 |
|
■付属植物園(大阪府交野市) 総面積約25haの敷地に国内外産の4000種以上の植物が育成されており、大規模な「遺伝子プール」となっています。これらは貴重な研究資料として国内外で利用されるほか、一般市民や教育機関にも広く開放され、科学知識の普及にも役立っています。 |
■付属宇宙線研究所(岡山県備前市) 研究所は本学理学部に置かれ、備前市三石のJR山陽本線・旧船坂トンネル内に地下宇宙線観測所が設置されています。 |
![]() |
![]() |