世界を見つめるテクノロジー。
若い好奇心とたゆまぬ努力が新時代を拓く。

工学部のホームページへ



触媒で拓く豊かな生活
 「触(そく)」は六根(仏教用語で眼、耳、鼻、舌、身、意のこと)で外界の物質と接触することを、「媒」はなかだちを意味します。化学で数多く使われている「触媒」は文字通り、他の物質(分子)と接触しながらそれらの化学変化をなかだちし、促進する物質のことです。私たちの身のまわりには驚くほど多くの触媒が使われています。たとえば自動車には三元系触媒とよばれる触媒が取りつけられ、排気ガスから有害な化学物質を取り除き、光化学スモッグの発生しないクリーンな生活環境の実現にひと役買っています。
 私たちの研究室では有機化合物や高分子化合物をつくるための「錯体触媒」とよばれる触媒を研究しています。
白金やニッケルなどの金属に、化学反応に適した有機化合物の鋳型をつけます。理想的に仕上がった触媒はまるで感覚を持つかのように化学物質を見分け、思い通りの形をした化学物質を創り出してくれます。もちろん、いつも狙った通りにはいきません。むしろ失敗の方が多いのが現実です。しかし、X線を使って触媒の形を確かめる方法が発達し、成功の確率は大幅に高くなりました。思い通りの形をした化学物質をつくる触媒を使って、薬を安くつくったり、環境ホルモンを含まない高分子材料をつくることも可能です。
 工学部では真に生活を豊かにする新しい科学技術を目指しています。
(小澤 文幸 教授)

片山 博之(大学院後期博士課程 応用化学専攻)
 私はいま、思い通りの高分子化合物をつくることのできる「金属錯体触媒」について研究しています。自分が設計した触媒を自分の手で合成し、その構造や機能を研究室に設備されている高性能な測定機器を使って分子レベルで解析しています。今まで世界の誰もつくったことのない触媒を合成したときや、それが期待以上の働きを見せてくれたときの喜びは、何にも代え難いものです。また、溶液の色が刻々と変化する様子を目の当たりにしたときや、宝石のように輝く結晶を手にしたときの素朴な感動を味わうこともできます。幸いにも昨年、ドイツの国際学会に出席して研究成果を発表することもできました。
 いつの日か、人のため、そして地球のためになる画期的な触媒を開発したいと夢見ています。

1908年(明治41)の市立大阪工業学校が本学部の前身であり、以来、科学技術の発展に深く寄与し、高度な思考力・応用力と個性豊かな創造力を備えた技術者・研究者の育成に努めています。「工学」とは安全かつ快適な暮らしや人々が有する様々な夢を実現させるための、原理と技術を創造する学問です。本学部では、多様化・高度化する技術の進展に応えるため、平成2年度には、情報工学と生物応用化学の2学科を新設し、現在では8学科44講座・研究室を擁する全国屈指の大規模な工学部に成長しました。各種実験設備やコンピュータのような情報機器が充実した各研究室では、常に活気あふれる研究が行われています。


BR> 本学部は大阪市内の大学の工学部として関西文化経済界のニーズに応えるだけではなく、同時にその技術が、世界の最先端で通じる高度なものであるよう研究を重ねています。瀬戸大橋や関西空港の建設プロジェクト、大阪ベイエリア・尼崎地区の再開発計画への参加をはじめ、21世紀のポートシティ提案、阪神淡路大震災復興への技術支援、各種先端技術開発など、本学部が技術的・知的貢献を行ってきた事業は少なくありません。民間からの寄付金による冠講座を開くなど、研究成果の地域社会への還元にも積極的に取り組んでいます。




技術革新が急速に進む現代において、あらゆる産業の基盤を支える重要な学問です。基礎学力の充実と応用力、および研究能力の養成を目指した教育を行います。
電子、光子の性質、働きを利用したマイクロ・エレクトロニクスから高電圧・エネルギー工学まで電気、電子工学にかかわる材料、機器、装置から情報通信、制御、シュミレーション技術等についての教育研究を通して、電気、電子、情報工学に精通した技術者の養成をしています。
「自然と調和した豊かな物質創造技術の確立」が現代の化学のテーマです。基礎学力の養成と独創的な研究能力の開発を目指した内容あふれるカリキュラムを用いて、21世紀の科学技術をリードする人材を育成します。
安全で美しく快適で、しかも社会生活や文化にも貢献できる、総合的な意味での建築を追究します。数々の古建築や近代建築に恵まれた関西は、その絶好の勉強の場です。
日本有数の最新研究設備が設置された6研究室で、快適な住空間・環境づくりを目指します。ハード・ソフトの両面から先端的な研究を行い、その成果は瀬戸大橋や関西空港にも生かされています。
20世紀になってめざましい発展をとげた現代物理学の工学的適用を研究し、21世紀の技術と物理学の発展をうながす学問です。未来を拓く光エレクトロニクス技術や非平衡非線形状態の制御技術などが重要な研究課題の例です。
計算機工学、通信工学を基盤として情報処理・通信の基礎から先端技術までを含む幅広いカリキュラムに従い、多様なテーマを包括する情報化社会に柔軟に対応できる適応力と独創性を養成します。
生物が持つ多様な生命機能を化学をベースにして工学に応用し、新しいバイオテクノロジー時代に対応する研究・教育を行っています。バランスのとれた基礎学力の修得を目指すと同時に、最先端分野の学習も積極的に取り入れ、創造的な研究能力を養います。


Back 目次のページへ