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脳死・臓器移植の刑法的研究
 1997年6月17日ついに臓器移植法が成立しました。先に衆議院で可決された「脳死を人の死とする」中山案でも、否決された「脳死を人の死としない」金田案でもなく、脳死判定・移植の希望を書面で表明していた場合にのみそれを認めるとした修正案によるものです。心臓摘出は、中山案では死体損壊罪、金田案では殺人罪、修正案では移植の場合にのみ死体損壊罪となります。
 この問題は、過去の心臓移植事件、国際比較、日本の医療の現状、死生観など多方面からの検討が必要であり、それらを踏まえた刑法的研究が要請されています。現代刑法学は、この問題に限らず生殖医学や遺伝子操作など先端医療の発達にも対処を迫られており、検討に際してのキーワードは人間の尊厳と自己決定権です。
(浅田 和茂 教授)
中嶋 友典(法学科・4回生)  昨年の浅田ゼミ(刑法)では脳死問題を取り上げました。脳死を人の死とすることは、人に対する犯罪から死体に対する犯罪に変わる時期が早まるという刑法上の影響以外に、更に複雑な問題が絡んでいます。臓器移植をめぐり人の死期を早めたという思惑、人の死が医療という密室中で医師によって判定されるという問題、脳死の判定は確実にできるのか、更には人の死の本質とは心臓停止なのか脳の停止なのか、など。このように、単に法律的な問題にとどまらず様々な視点から幅広い教養を見につけることは、学生にとって重要だと思います。
小野 聡子(法学科・4回生)  刑法は犯罪者を罰するための法であるというイメージが強いかもしれませんが、他方で人の生死や倫理といった問題にも非常に関係が深い法です。とくに最近では、法案のためもあって脳死の問題が非常に注目を集めました。私の所属するゼミでも脳死は人の死か否かという点について、刑法だけでなく倫理、宗教、習俗、そして個々人の死生観にわたる議論をし、「死」を人間が法律で定めることの難しさを考えました。この問題はまだ学界でも決着がついておらず、今後臓器移植などが増えるにつれ、ますます議論が高まる分野であると思います。



本学部は、戦前の大阪商科大学に源流を持ち、1953年(昭和28) に法学部として分離独立し、今日に至っています。 伝統的に自由な学風を持つ本学部には、全国から優れた教員が数多く集まっています。 また、学生数に対する専任教員数の比率の高さは、全国の法学部の中でも際立っています。
優秀で親しみやすい教授陣による小人数教育が軸となり、学生と教授とのコミュニケーションの機会も多く、密度の濃い勉強が出来ます。司法試験での学部定員あたりの合格率が、全国有数の実績を誇っているのもこのためです。


国際都市・大阪の大学にふさわしい法学部づくりを目指す本学部では、都市行政、国際関係法などの研究・教育にも力を注いでいます。 なかでも「都市行政論」は、大阪市の現役・OB幹部職員が実際の経験に基づいて展開するユニークな講義です。このように第一線の経験に結びついた都市政策の勉強ができるのも、市立大学ならではの強みです。
国際政治や国際法分野の研究も年ごとに充実してきており、ビジネス・外交・各種協力事業などにおいて国際的に活躍する卒業生が増えています。 ドイツ・フライブルグ大学法学部との学部交流プログラムをはじめ、 国際交流も年々高まりを見せています。


法学教育の伝統を引き継ぎ、基礎法・公法・私法の講義
を中心として理論的かつ実践的な教育を行い、変動する
社会の新しい要請に応えられる多角的な法的思考力を持
つ 人材を育成します。
国際化時代にふさわしい教養と法的思考力を培います。
アジア地域にも着目した国際関係法や外国法の講義は、
国際都市・大阪ならではの教育内容です。
大都市・大阪の市立大学という利点を生かし都市行政関
連科目を柱に、新時代に対応する豊かな教養、価値観、
国際感覚や現実的な政策マインドを養います。
本学部では、夜間に授業を行う第2部を設けています。
生涯学習のニーズに応えて、社会人などの学士入学者を
積極的に受け入れ、成果をあげています。また、学生一
人ひとりの自主的な学習を重視し、自由選択制のカリキ
ュラムを採用しています。

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