工学部
Faculty of Engineering
世界を見つめるテクノロジー
若い好奇心とたゆまぬ努力が新時代を拓く

Faculty of Engineering

岡田忠憲 情報工学科 4回生

◇中学生の頃にパソコンを買ってもらって、コンピューターに興味をもったのがきっかけでこの学科に入りました。
◇立体メガネにより作られるバーチャル空間で、3次元の位置情報を検出できる入力装置を使って、人工的に作られた樹木を剪定したり、その技術を応用して果実の生長をコントロールする研究をしています。研究室は先生が温和で気さくな方なので、ほんわかとした雰囲気でやっています。
◇学情には図書・雑誌だけでなく、ビデオやDVD等のソフトが豊富に揃っているし、E-mailやネットサーフィンが楽しめます。市大は駅から近いのも魅力です。
◇コンピューターの新しい使い方を提供していける仕事に就きたいと思っています。


■多様なニーズに応える10学科

lab「工学」とは安全で快適な暮らしや人々の夢を実現するための原理や技術を創造する学問です。今日の輝かしい科学技術の多くは工学の中で開花し、社会と産業に飛躍的な発展をもたらし、我々の暮らしに多大なメリットを与えてきました。近年では、工業技術のさらなる高精度、高能率化が進むとともに、情報工学やバイオテクノロジーなど、次々と新たな進展が生まれてきています。一方、21世紀を迎えようとする今、人類は地球環境問題など、歴史上経験のない幾多の難問に直面しており、自然環境との調和をめざしたソフトテクノロジーの開発が求められています。未来の快適な生活を約束するためには、科学技術のさらなる進化がぜひとも必要といえます。本学部では、次世紀に向け、多様化・高度化する時代の要請に的確に応えるため、1990年に情報工学、生物応用化学の2学科を、さらに1999年には知的材料工学、環境都市工学の2学科を新設し、10学科を擁する全国屈指の教育体制を確立しました。多彩な専門領域をもつ工学部で、君のやりたい分野を見つけてください。

■充実したカリキュラムと少人数教育

ゼミ 多様化する最先端の科学技術の研究には、一つの専門分野を越えた幅広い教養や知識が必要です。 そのため、本学では、総合大学の特色を生かした幅広い教養教育を行い、 専門分野の教育との有機的な結びつきを実現しています。 また、工学部のカリキュラムでは、学科の枠組みを越えた知識と、確かな基礎学力が身につくよう、細やかな配慮がなされています。1〜3年生で習得した基礎知識をベースとして、4年次には大学生活の総決算となる卒業研究を履修します。最新の研究設備と、少人数制による専門教員の懇切な指導のもと、昼夜の区別を忘れるほどの素晴らしい体験が君を待っています。君も21世紀を担う最新のテクノロジーに挑戦してみませんか!



学部に関するQ & A

Q.
他大学の工学部と比べてどんな特徴がありますか?
A.
10学科を擁する本工学部では、幅広い専門領域の中から、本当に勉強してみたい分野を選ぶことができます。また、教員一人当たりの学年学生数が、学部平均で1.8人と少ないため、担当の先生からマンツーマンに近い、きめ細かな指導が受けられることも魅力的な点です。さらに、複数学科の協力のもと、幅広い教養と確かな基礎学力が身につけられるように工夫されたカリキュラムも特徴の一つです。
Q.
卒業後はどのような進路がありますか?
A.
我が国最大の公立大学に設置された本学部は全国的にも高い知名度をもち、創設時から基礎と応用の結合を重んじる教育理念のもと、社会の急激な変化にも対応できる優秀な人材を多数育成してきました。このような実績は産業界からも高く評価されており、本学部の卒業生は製造業を中心に各方面で活躍しています。また充実した博士課程大学院をもち、進学の機会も大きく開かれています。
Q.
どのような資格が取得できますか?
A.
全学科で高等学校教諭1種免許状(工業)が取得できます。また建築学科では2級建築士の受験資格が、土木工学科では測量士や土木施工管理技師などの資格が得られます。さらに現在、エンジニアのグローバル化が急速に進んでおり、国際的に活躍できるプロフェッショナル・エンジニアとよばれる資格認定制度を整備しようという動きが活発化しています。工学部出身者の活躍の場は益々広がっています。

授業科目・講座一覧
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21世紀の暮らしを築く10学科

■機械工学科

グローバリゼーションが進む技術環境の中で、あらゆる産業の技術基盤を支えているのが機械工学です。物理学や数学に基礎を置く工学的基礎学力と弾力性のある応用力の育成、物事の本質を見極める研究能力の開発を目指しています。演習や実験・実習を十分に盛り込んだカリキュラムに沿い、少人数クラスの利点を生かし、活き活きした教育・研究活動を行っています。


熱工学、流体工学、材料強度工学、生産加工工学、動力システム工学

■電気工学科

電磁気現象の応用として誕生した電気工学は、今日では電子、制御、通信、情報など新しい学問分野と連携し、コンピュータを中心とした高度技術社会を支える基盤技術です。本学科は電気、電子、光エレクトロニクス、材料などの基礎と応用を含む幅広い分野を有し、さらに薄膜デバイス、マイクロマシン、高電圧パルスパワーなど最先端技術のカリキュラムにより電気、電子、情報工学に精通した技術者・研究者を育成します。


電磁気学、電子回路学、材料計測工学、光電子工学、電磁機器工学

■応用化学科

応用化学は化学の原理、方法に基づき原子、分子から我々に必要な物質、材料を作る「物質変換」に関する工学の部門です。応用化学は基礎原料、物質、材料製造を通じ人間生活や科学技術を支え、また地球環境保護に貢献しています。「自然と調和した豊かな物質創成技術の確立」が現代応用化学のテーマです。整備されたカリキュラムにより、21世紀の化学を担う人材を育成します。


無機工業化学、有機工業化学、高分子化学、工業物理化学、材料化学

■建築学科

建築は、人類の歴史とともに発展し、社会生活の場を作り、多様な人間生活を容れてきました。建築には、工学技術に加え、人文・社会・芸術にわたる広い知識と能力が必要です。建築学は建築を造る技術の体系で、その習得のため、本学科は「建築総合教育」を行っています。建築文化の長い伝統をもち、多くの近代名建築を生んだ国際的な大都市・大阪は、その絶好の勉強の場です。


建築防災、建築構造学、建築環境工学、建築計画、建築デザイン

■土木工学科

主として道路、河川、鉄道、橋梁、トンネル、ダム、海岸構造物、ライフラインなど社会を支える施設・構造物を、計画、設計および建設する技術について、市民生活に直接的・間接的に関わりながら、教育・研究を行っています。また、人々が快適で安全な生活ができるよう、既存の施設・構造物の維持管理、地域の整備計画・環境改善、国土保全も対象にしています。


構造工学、橋梁工学、地盤工学、土木計画学、土木材料および河海工学

■応用物理学科

応用物理学は、物理学と工学の境界に立つ学問分野であり、次世代テクノロジーの開拓に必要不可欠なものです。当学科では、幅広い物理学的な基礎知識の修得と、その工学への応用に関する教育が展開されています。研究室では、物質の光機能性、結晶成長による物性制御、レーザーの応用、原子・分子分光、物質の非線形性・非平衡状態の理論などの先端的研究が行われています。


光物性工学、物性制御工学、電子物理工学、応用分光計測学、数理工学

■情報工学科

動画像の3次元認識や医療支援画像システムなどを扱う情報システム工学。自然言語解析、遺伝的アルゴリズムなど生体の情報処理を扱う情報処理工学。並列計算や分散AIなど並列知識処理を扱う知識情報工学。高速マルチメディア対応ネットワークやその誤り制御符号化方式を扱う情報ネットワーク工学。移動ロボットや無線パケット通信などを扱う情報通信工学の5分野があり、情報化社会に柔軟に対応できる適応力と独創性を養成します。

■生物応用化学科

生物の優れた機能の工学的応用を目指した研究を行っていますが、化学をベースにした基礎教育に力を入れているのが特徴です。次の専門分野があります。


生物工業化学(核酸工学、タンパク質工学など)、生物化学工学(バイオリアクター、微生物による有用物質の生産と環境改善など)、 生体機能化学(人工酵素、生体類似精密有機合成など)、生体材料工学(生体関連新素材の創成など)、生物情報工学(生物情報の化学的伝達、生理活性物貿の合成など)

■知的材料工学科

知的材料とはセンサ(検知機能)、プロセッサ(考えて判断する機能)、そしてアクチェータ(行動機能)の三つをもつ次世代の材料です。知的材料の開発により材料の信頼性が飛躍的に向上し、画期的な機能を持つ機械システムが実現します。本学科は、ミクロの材料物性や結晶工学からマクロな最先端の応用まで、学際的でユニークな教育と研究を行う学科です。


材料知能工学、材料数理工学、材料機能工学、量子物性工学

■環境都市工学科

都市の便利さと豊かさはとても魅力的で、都市の発展は21世紀にもさらに進んでいくでしょう。21世紀の都市は、資源・エネルギーの有効利用とリサイクルを進め、大気や河川、海への汚染物の排出を最小限に抑え、人類が他の生物と共存し、活き活きと暮らせる環境都市を目指すべきです。環境都市工学科は、この環境都市づくりに取り組む新しい学科です。


環境都市計画、地域環境計画、環境水域工学、都市リサイクル工学



大学院
工学研究科
●機械工学●電気工学●応用化学●建築学
●土木工学●応用物理学●情報工学●生物応用化学
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技術は時代を拓く
本研究科は全国的にも早くから博士課程をもち、高い研究水準のもと、数多くの学位取得者を社会に送りだしてきました。現在、機械工学・電気工学・応用化学・建築学・土木工学・応用物理学・情報工学・生物応用化学の8専攻に、前期および後期博士課程が設置されています。また、近年の高等教育機関に対する生涯教育の要請に応えるため、在職中でも正規に入学できる社会人特別選抜制度を設け、修学の機会を提供しています。

20世紀は科学技術の時代でした。今世紀に成し遂げられた幾多の技術革新は、社会と産業構造を根本的に変化させ、飛躍的な経済発展と豊かな物質文明をもたらしました。しかし、この輝かしい技術文明も、21世紀を目前にした今、幾多の難問に直面しています。これまで、科学技術の進歩に付随する諸問題は、新たな技術革新によって解決されてきました。しかし、地球環境問題に代表される懸案事項は、従来型の対応では、その解決の糸口さえ見いだせないほど複雑化してきています。

工学研究科では、このような時代の要請に的確に対処できる人材を養成するため、現在の大学院8専攻を、機械物理工学、電子情報物理工学、化学生物系工学、都市工学(いずれも仮称)の4専攻へ再編・統合し、教育と研究の一層の充実・活性化を図ろうとしています。そこでは、狭い専門領域に閉じこもらず、幅広い知識と高い問題解決能力を身につけた、創造力あふれる研究者・技術者を育成する大学院教育へ転換したいと考えています。

大都市大阪では、産業構造の転換と新産業育成、快適でより豊かな地域社会の形成などが求められています。これらを支える科学技術の基盤形成と高度専門職業人の育成も本研究科の大きなテーマです。市民とともに歩む公立大学として、自治体、企業と受託・共同研究を行い、地域社会の課題に積極的に取り組んでいます。

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